決定版 日本のいちばん長い日(著:半藤一利)★★★★☆

期待とのギャップ:★★★★☆
夢中になれる :★★★★☆
発見あり :★★★★☆
総合 :★★★★☆

つい先日著者が亡くなったと知り、読んでみることにした。

終戦間際、1945年(昭和20年)8月14日から15日正午にかけての一日が、ドラマ「24-TWENTY FOUR-」のように時々刻々と語られる。たったの一昼夜だったとは思えないほど、事件てんこ盛りだったと知った。

終戦玉音放送といえば、「耐えがたきを耐え、忍び難きを忍び…」の天皇のラジオ放送。ライブ放送なのか録音だったのかなんて考えたことなかったし、ましてや15日正午の放送を邪魔しようとする軍人がいたり、その目をかいくぐって録音したレコードを隠したり放送局へ正副2枚を別ルートで持ち込んだり、なんてフィクションさながらの出来事があったとは驚いた。
この1日の経緯を知ると、無事にというか、後から見れば遅きに失した決断だったけどとにかく戦争を終わらせることが、原爆を2個落とされた後でさえ簡単じゃなかったと、敗戦を決めるのはかくもこう大変なのか、と認識する。違う世界すぎて実感はわかないが。