ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ(著:ヤマザキ マリ)★★★☆☆

期待とのギャップ:★★★☆☆
夢中になれる :★★★☆☆
発見あり :★★★★☆
総合 :★★★☆☆

ヴィオラ母さん 私を育てた破天荒な母・リョウコ
 

テルマエ・ロマエで有名な漫画家・文筆家のヤマザキマリさんのお母さんのお話。

まず、こんな人がいるの?と面白い。笑いながら読んでしまう。
昭和40~50年代に、シングルマザーでヴィオラ弾きで、ひたすらがむしゃらに自分の道を突き進む。
エピソード1つ1つ実話だよね?と思ってしまう。
今の令和の時代でも規格外な”母さん”と感じるけれど、40~50年前なんてもっと異質な存在だったと思う。

自分の人生を、生きている時間を謳歌しているのがひしひしと伝わってくる。
やりたい事をとことんやる、と決めている。
受け身ではなくて、楽しむと決めているんだな、と感じる。

その生き方・人生哲学は、家庭環境、戦争、ご主人との死別などなどの経験から行きついたものなのでしょう。
いっそすがすがしく、うらやましくなるほどの「我が道を行く」生き方。

リョウコ母さんのことを知ると、この親してこの子あり、ヤマザキマリさんはこのお母さんに育てられたから国境をものともしない生き方になったのね、と思う。

小学生エムモトえむみの勝手きままライフ(著:えむふじん)★★★☆☆

期待とのギャップ:★★☆☆☆
夢中になれる :★★★★★
発見あり :★☆☆☆☆
総合 :★★★☆☆

小学生エムモトえむみの勝手きままライフ

小学生エムモトえむみの勝手きままライフ

 

ブログが面白かったので、本も読んでみることに。
ひたすらおかしくて、安心して楽しめるコミックエッセイ。

5人家族の日常を描いているんだけど、3人兄弟の言動がそれぞれおもしろい。
この本の主人公は末っ子の女の子「えむみ」。
おちゃらけてて、大胆不敵で、興味のあることに一直線、という感じでエピソードが1つ1つ笑える。

一緒に住んでたら疲れそう。
ブログとか本で読むにはほんと楽しめる。

 

「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。(著:文道 藤𠮷豊 小川真理子)★★★☆☆

期待とのギャップ:★★☆☆☆
夢中になれる :★★☆☆☆
発見あり :★★★☆☆
総合 :★★★☆☆

とてもありがたい本。
ベストセラー100冊分の共通ノウハウをランキング形式でまとめ、解説してくれている。
これだけ読めば、多くのライターが身に着けている、文章の書き方の普遍的なコツがわかるので、他の文章テクニック本は読まなくていい。
ぜいたくな本。

7つの基本ルール~ワンランク上の文章を書くための13のポイント~気を付けるとさらに文書がよくなる20の秘訣と銘打って、40のポイントが挙げられている。
ほとんどは、それはそうですよね、とどこかで聞いたことがある内容。ベストセラー100冊の要約本なので、当然そうなる。

2つ3つ、発見があった。
例えば30位の「考えるために書く」。文章にすることで自分の考えを整理し、まとめることができるという趣旨で、言われてみると普段実践している。
頭にある他人に説明したいことを、文章に起こしてみると、単に考えていたときと比べて内容が明確になり、関連する情報を思い出したりして、完成度が上がる。

「新しく知ったポイント」は少なかったが、「わかりやすい文章を書きたい」ときに頼りにできる本として、重宝しそう。

田中角栄 上司の心得(著:小林吉弥)★★★☆☆

期待とのギャップ:★★☆☆☆
夢中になれる :★★★☆☆
発見あり :★★★☆☆
総合 :★★★☆☆ 

田中角栄 上司の心得

田中角栄 上司の心得

  • 作者:小林 吉弥
  • 発売日: 2021/01/27
  • メディア: 単行本
 

自分とは1つも共通点がなさそうな大物政治家が対象人物ではあるが、”上司”という観点で何を語ってるんだろう?と読んでみた。
社会人2年目ともなると新人が入ってくるから、ほとんどの社会人が”上司”の立場にあると言えるということで、誰もが後輩がいるのはそうだなと思う。

予想どおり、何もかも遠い世界の話。
それでも、真似できたらいいと思う考え方、物事に向き合う姿勢があった。

1つ目は、相談事・頼まれごとには自身のできることを惜しみなく提供すること。
お金を引っ張って予算をつける権限、キーパーソンを動かす力、人脈などなどあらゆる影響力を使って応える。
かつ、自分が差配してやった、という恩着せがましいことは言わない。
その積み重ねでファンが増えて、選挙基盤が盤石に…という腹積もりもあったよう。
だが、そうだとしても何の力もなさそうな例えば「田舎のおばあちゃん」に親切にできるだろうか?一事が万事ということだと思った。

2つ目は、世の中を白黒はっきり決めつけず、グレーゾーン、中間に真理があると見ていたこと。
なるほど、常に自分の味方でいてくれる人・敵でいる人ではない、どっちでもない人が一番多い。
「どっちでもない人」は、その人にとって得なことであれば協力してくれ、損であれば反対する。確かに、ちょっと苦手意識を持ってしまい、「敵」に近い位置づけにしてしまった人でも、話せばわかって協力してくれることがある。
自分で勝手に「あの人はどうせ何でも反対する」と諦めてしまったり、理解してもらう努力を放棄しないようにしたい。

高校生のわたしが精神科病院に入り自分のなかの神様とさよならするまで(著:もつお)★★★☆☆

期待とのギャップ:★★☆☆☆
夢中になれる :★★★☆☆
発見あり :★★★☆☆
総合 :★★★☆☆  

へー、こういうことがあるんだなと知った。
自分が周りからどう思われてるのか気にしすぎたり、悩んだりしてる人が読むとよさそうなコミックエッセイ。

著者は高校生のころ、自分の頭の中に「神様」と呼ぶ存在を作り上げて、その「神様」が言うがまま「あちこちをペタペタ触る」「カロリーのあるものを食べない」ことを続けて心身が衰弱、入院して、だんだん克服して…という話。

よく、脳は「実際に起きていること」と「想像上のできごと」を区別できないから、イメージトレーニングが有効なんだと聞くけれど、それに通じる話だろうか。
イメージトレーニングは想像力を、現実の世界に役立ててるけれど、これは想像力でとんでもない「神様」を出現させて、著者を突然死してもおかしくなかったところまで追いつめてる。悪い方へ力を発揮してしまった。
人間の想像力って、ここまで影響を及ぼすことがあるんだと怖い。

AI分析でわかったトップ5%社員の習慣(著:越川慎司)★★★☆☆

期待とのギャップ:★★★☆☆
夢中になれる :★★☆☆☆
発見あり :★★★☆☆
総合 :★★★☆☆

AI分析でわかった トップ5%社員の習慣

AI分析でわかった トップ5%社員の習慣

 

この手の本はあまたあるが、”AI分析”にひかれて読んでみた。
結果、AIで分析したからといって特に内容にサプライズはなかった。
が、いくつか真似したいことが書いてあったので、自身の行動パターンと照らし合わせてみることに。

まず耳に痛いのが「良かれと思ってやってしまう行動」の中の、「作業充実感に浸る」こと。”いいことだから”とまでは思っていないが、”がんばったな””量をこなしたな”と、満足感を持つことがある。それ自体悪くはないと思うけど、その満足感で終わってしまうと、成果を出すためにその作業が存在することを忘れてしまうということになる。
「作業効率が上がったことに満足する」も同じ。重要度の観点を忘れて目の前の仕事でいっぱいだとこうなる。
「作業充実感に浸る」「作業効率を上げる」だけで止まらないように、「何のためにそれをやってるのか?」目的をきちんと押さえる必要がある、ということだと理解した。

普段意識してるつもりでも、やはり成果を出すのに重要だと実感したのは、「会議で心理的安全性を提供する」ことと「フィードバックを得る」こと。
特に「フィードバック」は、相手から伝えてくれることはめったにない。やり遂げた仕事でも会議での報告でも、どう思ったか、自分から聞きにいかないとなかなか情報を集められないと実感している。あえて聞くのはちょっと恥ずかしいし、やや抵抗感があるが、思いもよらない意見を聞けるチャンス。

新しい習慣として取り入れたらよさそうなのは「振り返りの時間を取る」こと。
全くやってないわけではないが、意識的に「一連の経緯を振り返って、次にどう活かすか考える時間をとる」ことを定期的にできていない。

一流の頭脳(著:アンダース・ハンセン)★★★★★

期待とのギャップ:★★★★☆
夢中になれる :★★★★★
発見あり :★★★★★
総合 :★★★★★

一流の頭脳

一流の頭脳

 

この本を読むと「運動しないとまずい」「運動したくてたまらない」と居ても立っても居られない気持ちになる。
実際にランニングシューズを買って、ずいぶん久しぶりに走ってみた。

著者が本にうそを書く理由が思いつかないし、実験を基にした科学的な説明なようなので、書いてあることを鵜呑みにして生活に取り入れることにする。耳寄りな情報「運動が脳トレより脳細胞にいい」が世間に知られていない・メディアで話題にならないのは、「売れる新薬」ならともかく、誰ももうからないことに広告費かけて宣伝しないから、というのが腑に落ちたし。

同じ著者の「スマホ脳」でこの本を知って読むまで、ランニングには全く興味がなかった。ただ走るだけなんて何が楽しいんだろう?と。
体力は、たまのアウトドア、初心者向けのトレッキング等を楽しめるくらいは維持したいと考えていて、余分に鍛えるつもりはない。ランニングは、私にとっては過剰な運動の範疇だった。

本を読んだ後も、必要以上に体を鍛えようとは思っていない。
が、適度な運動・有酸素運動が、脳細胞を増やすことにつながる、ストレスを減らす、集中力が上がる、モチベーションが高まると知ってしまったので、「運動しよう」と焦りに似た感情がわいてきた。