ドイツ絵本「100年の旅」感想

先日発売されたドイツ絵本「100年の旅」翻訳版(かんき出版)の感想です。

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100年の旅

1.きっかけ

ネットニュースで発売を知り、「世界中の心をとらえた」だなんて、「面白そう」「感動する・泣けるのかな」と期待して(本屋で紙の本を)買いました。
特に、紹介文で見た「30歳 幸せは人それぞれだということがわかりはじめる。」が納得感があり。
実際読んでみたところ、期待しすぎていたのか、想像していたほどは感動せず。ただ、持っていたい、たまに読み返したい本になりました。

2.けっこう共感できる

年齢ごとの説明に、けっこう共感できます。
自分の年齢までのページは、8割くらいが「私も実際そう思った」「そうなんだろうな」と違和感なく、残りは「そうなの?」としっくりこない印象。
ドイツの本に8割とは、ずいぶん共感できるものだなと不思議です。普遍的な内容を載せているので、国を超えて(14か国で翻訳されているそう)共感を得られるのでしょうか。

うまいのが、”ブラックベリーのジャム”に代表される個別具体的な説明。ときおり出てくる具体的な言葉から、たやすく普遍的な概念のイメージが沸いて、「わかる」と心にしみます。
また、抽象的な表現のもと”絵”で具体的なシーンを見せていて、抽象→具体もわかりやすい。

3.過去+未来

過去、子供のころのページを読むと、忘れていた感情を思い出し、大人になってからの自分の知らない感情にはうらやましい気持ちも。
未来のページからは、年を重ねるにつれ少し悲しいこともあるけれど、「人生の旅」は続いていて、まだまだ新しい発見があると思えます。楽しみになります。

  

[出版社プレスリリース]kanki-pub.co.jp