本「女帝 小池百合子」がこわい

話題のノンフィクション「女帝 小池百合子」(著:石井妙子)がおもしろい。
というかこれ現実の話?とゾッとした。こわい。 

女帝 小池百合子 (文春e-book)

女帝 小池百合子 (文春e-book)

 

これ、フィクションだったら、漫画で「女帝〇〇」のような話だったら、娯楽として楽しめたんだけど、現職都知事の生きざまだから空恐ろしい。
例えば「カイロ大学を卒業」という嘘が、 新聞に活字で載ってすっかり事実になっている点。カイロ大学まで卒業を認めている権力構造。

これまで、小池都知事に持っていたイメージがくつがえり、「すっかりだまされていた」と詐欺にあったかのような気分。
テレビ東京ワールドビジネスサテライト」の初代キャスター、という知的なイメージに加え、”カイロ大学卒業”と知って、大変な努力家なんだと思っていた。
アラビア語で大学を卒業するなんて、どれだけ勉強したんだろうと。
おまけに、コロナウイルス感染防止対策で「外出自粛」「ステイホーム週間」と言われれば、選挙で都民に直接選ばれた都知事の言うことは聞かないと、と殊勝な心掛けだった。

すっかりイメージ戦略にはまっていたんだなと気づいた。
別にカイロ大学卒業してなくて構わないんだけど、学歴詐称はやめてほしいし、東京都のためにやりたいことがある人に知事やってほしい。
小池さんは、
「人を信頼できないから縛ろうとし、駒として使い捨てにする、都知事でありながら都政に興味がない、政敵を倒す快感だけを求めている、地味な案件には興味が持てず、目立つところだけに注力する。テレビにばかり出たがる。そうした批判の声は都庁職員からも上がっていた。(出展:第7章 位置No.4704)」
らしい。

誰しも虚栄心とか、上昇志向とか、権力握りたい気持ちは持ってると思うけど、それに異常に執着してるように見える。何が楽しいのかな?と思うけど、注目浴びて、権力を手に入れるのが生きがい?

 

ほとんどの情報をマスコミの提供する新聞・テレビから得てるけど、バイアスのかかり具合を改めて認識した。これから、どうやって効率的に恣意的でない情報を入手したらよいのか、手段がわからない。
今回はたまたま本が話題になっていたから読んだけど、読まなかったら知らないままだった。
当然自分で1次情報には当たれないので、できる自己防衛は、報道各社は各社のフィルターを通して情報を伝えてることを忘れないのと、1社からだけ情報を取らずに新聞を2紙読むとか、それくらいかな。